どうも、「運アゲ姐さん」です。
今回解説するのは、タロットの12番「吊るされた男(THE HANGED MAN)」。
このカード、見た目のインパクトが強すぎて「怖い」「不吉だ」と敬遠されがちです。
木に逆さ吊りにされ、身動きが取れない状態。
しかし、よく見てください。彼は苦しむどころか、頭に後光を差して悟りの境地にいます。
今回は、このカードが示す「動けない時間を『意味ある修行』に変え、逆転のヒントを掴む」ための思考法について解説します。
1. まずは「一般的に言われていること」
多くのサイトや入門書では、このカードはこう定義されています。
- 正位置: 忍耐、試練、献身、視点を変える、修行、報われる苦労
- 逆位置: 無駄な骨折り、徒労、被害者意識、痩せ我慢、自暴自棄
【よくある捉え方】
このカードは、「停止」や「自己犠牲」を表します。
正位置なら「今は我慢の時」「別の角度から見る必要がある」と捉えます。
逆位置なら「やっても無駄」「努力の方向性が間違っている」「縛られている」というニュアンスになります。
基本は「ヨガのポーズをとっている修行僧」だと思ってください。
でも、ただ我慢すればいいという根性論ではありません。
ここから、私のリーディングのコツをお伝えします。
2. 姐さん流・リーディングの極意
「縄を見るな。『輝く頭と穏やかな表情』を見ろ」
彼が縛られている事実に目が行きがちですが、重要なのは彼の状態です。私が鑑定で真っ先に見るのはここです。
【注目のポイント:頭の後光と、リラックスした表情】
彼は拷問されているのではありません。自ら望んでこの体勢をとっています。
頭が光っているのは「新しいアイデア」や「悟り」を得た証拠です。
これは何を意味するか。
「常識的な視点(正位置)では見えない答えが、逆さまになることで見えてくる」ということです。
このカードが出た時、相談者は「どうにかして状況を動かしたい」と焦ってもがいています。
ですが、この絵柄への答えは一つ。
「もがくな。あえて動きを止めて、世界をひっくり返して見ろ。」
押してダメなら引いてみる。攻めてダメなら待ってみる。
もし逆位置で出ているなら、それは「ただ辛いだけで何も学んでいない」か、「被害者ぶって悲劇のヒロインに浸っている」状態なんです。
3. 現場で使える「超・リーディング」(シチュエーション別)
では、その「逆転の発想」をどう使うか。私の「リーディング例」を出します。
【恋愛編】相手の気持ち・今後の展開
■ 正位置:『静かに想うプラトニックな愛』
- 読み解き: 相手はあなたに対して献身的な気持ちを持っています。今は具体的な行動(デートや告白)はできませんが、心の中であなたを大切に思い、見守っています。「待つこと」自体に愛を感じている状態です。
- 姐さんの助言: 相手を急かしてはいけません。今は動かないことが、二人の絆を深めます。精神的な繋がりを信じて、どっしりと構えていてください。
■ 逆位置:『報われない尽くし損』
- 読み解き: 「こんなに尽くしているのに」という不満が溜まっています。相手のために犠牲になっている自分に酔っているだけで、実際には相手に重荷と思われている可能性があります。
- 姐さんの助言: その自己犠牲、相手は頼んでいませんよね? 見返りを求める優しさは、ただの押し付けです。まずは自分を大切にすることから始めましょう。
【復縁・複雑愛】元カレ・不倫関係
■ 正位置:『今は動かず、耐え忍ぶ時』
- 読み解き: 復縁を望むなら、長期戦を覚悟してください。今は相手の環境や気持ちが整っておらず、動いても空回りします。しかし、この停滞期こそが、あなた自身が成長するために必要な時間です。
- 姐さんの助言: 連絡を絶って、自分磨きに没頭しましょう。あなたが執着を手放した(逆さになった)瞬間、状況が動き出すことがあります。
■ 逆位置:『無意味な待ちぼうけ』
- 読み解き: 待っていても無駄です。相手にはその気がありません。あなたは「耐えていればいつか報われる」と信じていますが、それは現実逃避です。
- 姐さんの助言: 縄を解いて、地面に降りてください。辛いだけの関係にしがみつく必要はありません。他にも世界があることに気づきましょう。
【仕事編】転職・独立・プロジェクト
■ 正位置:『視点を変えれば突破口が開く』
- 読み解き: 行き詰まりを感じているなら、やり方を180度変えてみてください。正面突破ではなく、裏口から入るようなアイデアが必要です。今は成果が出なくても、下積みや勉強の時間として最適です。
- 姐さんの助言: 「ピンチはチャンス」を地で行く時です。誰もやらないような奇抜なアイデアの中に、起死回生のヒントがあります。
■ 逆位置:『ブラックな環境での消耗』
- 読み解き: 努力と成果が見合っていません。サービス残業や理不尽な要求に応え続け、心身ともに限界が近づいています。会社に利用されているだけの状態です。
- 姐さんの助言: 逃げるが勝ちです。その我慢に美徳はありません。体を壊す前に、環境を変える準備を始めましょう。
【金運・投資編】買い物・契約・ギャンブル
■ 正位置:『出費を抑えて耐える』
- 読み解き: 金運は停滞気味ですが、節約や我慢をすることで、後の大きな買い物のための資金が貯まります。今は種まきの時期です。ボランティアや寄付など、見返りを求めない出費は吉。
- 姐さんの助言: 「損して得取れ」の精神で。目先の利益よりも、信用や徳を積むことにお金を使いましょう。
■ 逆位置:『無駄金と損失』
- 読み解き: 安物買いの銭失いや、衝動買いで後悔します。ストレス発散のために散財し、さらにストレスが溜まる悪循環です。
- 姐さんの助言: クレジットカードを封印してください。お金を使っても心は満たされません。
【人間関係編】友人・家族・職場の空気
■ 正位置:『相手の立場になって考える』
- 読み解き: 自分の意見を通すより、相手の話をじっくり聞くことで信頼が得られます。一歩引いた視点を持つことで、トラブルの仲裁役としても活躍できるでしょう。
- 姐さんの助言: 「負けるが勝ち」です。譲ることで、結果的にあなたが主導権を握れます。
■ 逆位置:『被害者面をする人』
- 読み解き: 周囲に対して「私はこんなに大変なのに」とアピールしすぎて、ウザがられています。または、そういった「かまってちゃん」に絡まれて消耗する暗示。
- 姐さんの助言: 不満があるなら言葉にして伝えてください。察してほしいという態度は、大人の対応ではありません。
【決断・タイミング編】進むべきか、引くべきか(YES/NO)
■ 正位置:『NO。今は止まれ』
- 読み解き: 答えは「WAIT」です。動けば動くほど縄が食い込みます。今は現状維持が最善の策です。
- 姐さんの助言: 焦りは禁物。時間が解決してくれる問題もあります。お茶でも飲んで待ちましょう。
■ 逆位置:『NO。無駄な努力だ』
- 読み解き: 答えは「NO」です。その努力は徒労に終わります。方向転換が必要です。
- 姐さんの助言: 諦める勇気を持ってください。撤退することも立派な戦略です。
4. 【メンタル・深層心理編】本人はどう思っている?
■ 正位置:『悟りと受容』
- 読み解き: 現状を受け入れ、心が穏やかです。「なるようになるさ」という達観した境地にいます。自分の力ではどうにもならないことを理解し、運命に身を委ねています。
- 姐さんの助言: そのマインドがあれば無敵です。嵐が過ぎ去るのを、シェルターの中で静かに待ちましょう。
■ 逆位置:『不満と自己憐憫』
- 読み解き: 「なんで私だけ」と世の中を恨んでいます。自分の不幸に浸ることで、行動しない自分を正当化している状態です。
- 姐さんの助言: 世界はあなたをいじめていません。あなたが勝手にいじけ虫になっているだけです。顔を上げてください。
5. 【コンビネーション編】隣のカードで意味が激変する
吊るされた男は「12」。停止と視点の転換を表します。
- 吊るされた男 × 死神(XIII)
- 意味: 「強制終了による解放」
- 読み方: 動けない状態(吊るされた男)が、死神によって強制的に終わらされます。リストラや失恋など、痛みは伴いますが、それによって自由になれる救いの一手です。
- 吊るされた男 × 世界(XXI)
- 意味: 「苦労が報われる」
- 読み方: 長い忍耐の期間を経て、ついに完成(世界)へと到達します。下積み時代が終わり、大成功を収めるハッピーエンドの予兆です。
- 吊るされた男 × 塔(XVI)
- 意味: 「我慢の限界」
- 読み方: ギリギリまで耐えていた糸が切れます。溜め込んでいた不満が爆発し、全てを壊してしまう危険性があります。
まとめ:要するにこういうこと
吊るされた男が出たら、「今は動くな。頭を冷やせ」という合図です。
八方塞がりに見えるかもしれませんが、それは「前」しか見ていないからです。
上を見たり、下を見たり、視点を変えれば抜け道は必ずあります。
この「動かない時間」こそが、あなたを賢く、強くしてくれます。


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